2025年夏の参議院選挙において、自民党の二階俊博元幹事長の三男・二階伸康氏(47)が和歌山選挙区から出馬を表明しました。しかし、伸康氏は2024年の衆院選で落選しており、裏金問題を抱える自民党の世襲候補としての評価も厳しい状況です。
それにもかかわらず、なぜ自民党は二階氏を擁立したのか? そして、当選の可能性はあるのか? 本記事では、二階伸康氏の選挙戦の行方、自民党の戦略、和歌山県の政治情勢を詳しく分析します。
1. 二階伸康氏の選挙戦:前回落選の経緯と今回の課題
■ 2021年衆院選での落選
二階伸康氏は、2024年の衆院選(和歌山3区)で立候補したものの、自民党を離党した世耕弘成氏(現職)に敗北しています。
✅ 敗因
- 二階俊博氏の引退後、地盤を継いだものの、支持基盤が弱かった
- 世耕弘成氏(前経産相)の知名度と実績が上回った
- 裏金問題や政治資金問題による逆風
→ 和歌山県は「二階派 vs 世耕派」の対立が激化しており、今回の参院選でも保守分裂が再び起こる可能性が高い。
2. 自民党が二階氏を擁立した理由
① 「二階派」の影響力を維持したい
- 二階俊博氏は、長年にわたって自民党の権力中枢にいた人物であり、和歌山県の自民党内でも強い影響力を持っている。
- 二階派(志帥会)にとっては、伸康氏が当選することで、政治的影響力を維持できる。
② 党内のバランスを考慮
- 和歌山選挙区では、「二階派」と「世耕派」の保守分裂が長年続いている。
- 自民党は県連で党員投票を実施し、結果的に伸康氏が勝利したため、公認を決定。
③ 「世襲候補」の選挙戦の有利さ
- 「二階俊博の息子」というブランドがあるため、一定の支持基盤が存在する。
- 既存の後援会や政治資金の活用が可能なため、新人候補と比べて資金面では優位。
→ 自民党としては「和歌山選挙区を落とすわけにはいかない」ため、地盤のある二階氏を公認せざるを得なかったと考えられる。
3. 伸康氏の当選可能性は? 和歌山選挙区の展望
■ 和歌山選挙区の状況
和歌山選挙区では、現在以下の候補者が立候補を予定しています。
候補者 | 所属 | 支持基盤・特徴 |
---|---|---|
二階伸康(47) | 自民党 | 「二階俊博」の地盤・自民党の公認 |
望月良男(前有田市長) | 無所属(世耕派) | 「世耕派」の支持・地方行政の実績 |
村上賀厚(65) | 立憲民主党 | 野党の統一候補・共産党などの支援 |
林元政子(50) | 参政党 | 参政党の支持層を持つ |
末吉亜矢(53) | 無所属 | 一部保守層の支持を得る可能性 |
■ 予想される展開
「二階派 vs 世耕派」の保守分裂が激化
- 望月良男氏が無所属で出馬を表明しており、和歌山の保守票が割れる可能性が高い。
- 自民党公認は二階伸康氏だが、世耕派の支持者が望月氏に流れる可能性がある。
野党候補が漁夫の利を得る可能性
- 立憲民主党の村上賀厚氏が、野党共闘で善戦する可能性がある。
- 保守分裂により、自民党候補の得票率が下がれば、野党候補が有利になる。
「裏金問題」や「世襲批判」が選挙戦に影響
- 二階俊博氏は「裏金問題」の中心人物の一人とされ、有権者の不信感が高まっている。
- 「世襲政治」への批判が強まり、若い世代の有権者が反発する可能性もある。
4. まとめ:二階伸康氏の当選は厳しい?
✔ 自民党が二階氏を擁立した理由
- 「二階派」の影響力維持
- 党内調整の結果、伸康氏が公認を獲得
- 「二世候補」の強みを生かせる
✔ 当選の可能性
✅ 保守票が固まれば、当選の可能性は十分にある
❌ 「保守分裂選挙」で票が割れ、苦戦する可能性が高い
❌ 「裏金問題」「世襲政治」への批判が強まり、無党派層の支持を失う可能性
✔ 今後の注目点
- 世耕派の動き(望月氏がどこまで票を集めるか)
- 無党派層・若年層の投票行動
- 裏金問題の影響(選挙戦終盤での批判の高まり)
→ 現在の情勢では、「接戦」になる可能性が高く、二階伸康氏の当選は簡単ではない。
→ 「世耕派の望月氏」「立憲の村上氏」などが躍進すれば、二階氏が落選する可能性も十分にある。
今後の選挙戦の展開に注目が集まります。
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