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「山口メンバー」呼びの理由と違和感、国分太一が「メンバー」と呼ばれない理由

◆ 背景:2018年 山口達也の不祥事

2018年、TOKIOの山口達也氏が未成年女性への強制わいせつ容疑で書類送検された際、テレビ各局は彼を「山口メンバー」と呼称した。この表現は当時広く違和感をもって受け止められ、「なぜ“メンバー”なのか?」という疑問や批判が相次いだ。

◆ なぜ「山口メンバー」と呼ばれたのか

  1. 逮捕されていなかったため「容疑者」表記が使えなかった
    • 一般的に報道では、逮捕されていない人物には「容疑者」と付けない慣例がある。
  2. 「さん」「氏」では報道における厳正さが欠けると判断
    • 不祥事の重みを持たせるため「敬称」は避けたいが、「容疑者」も使えない。
  3. 「グループの一員」であることを強調する表現
    • TOKIOというグループに所属していたため、「メンバー」と表記することで所属を明示。
  4. 主にNHK発の用語が各局に波及
    • NHKは独自の報道ガイドラインでこのような中立的表現を好む傾向にあり、それが民放にも広がった。

◆ なぜ違和感が大きかったのか

  • 「メンバー」は通常、報道用語として一般的ではない。
  • 特定の芸能人だけに用いられる特異な表現に感じられた。
  • ジャニーズ事務所への忖度・配慮だと受け止められ、不信感につながった。
  • むしろ軽く聞こえてしまい、逆効果になった。

◆ 国分太一が「メンバー」と呼ばれない理由(2025年)

  1. 「山口メンバー騒動」の反省が報道現場に浸透
    • 異様な呼称への批判を受け、報道各社がより一般的な表現(氏、さん)へとシフト。
  2. 法的措置が取られておらず、「容疑者」「メンバー」などの呼称が不要
    • 国分氏は逮捕・書類送検等されておらず、活動休止は自主的なものである。
  3. ジャニーズブランドの影響力の消失
    • 旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP)の解体的再編により、報道への過度な配慮が不要となった。
  4. 報道ガイドラインの見直しと統一
    • 2020年代以降、報道現場では呼称の統一が進み、芸能人にも特別扱いをしない流れが定着。

◆ 結論

「山口メンバー」という呼称は、報道の中立性と所属明示を意図したものであったが、結果として視聴者に強い違和感と不信を与えた。一方で2025年の国分太一氏の事例では、報道ガイドラインや社会的反省が活かされ、「メンバー呼び」は避けられた。報道の在り方が少しずつ変化していることを示す象徴的な対比である。

 

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