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フィリピン海プレートと悪石島地震──たつき諒の予知夢との関係は?

 

2025年7月、鹿児島県・トカラ列島の悪石島で最大震度6弱の地震が発生しました。この地域では6月下旬から継続的な群発地震が観測されており、住民の一部は島外避難の検討を迫られるなど、不安が高まっています。

一方で、SNSやネット掲示板を中心に注目を集めているのが、「たつき諒」氏による“地震予知漫画”との関係です。氏の著書『私が見た未来 完全版』では、「2025年7月5日」に巨大地震が起きるという夢の描写が掲載されており、今回の悪石島の地震との関連が一部で話題となっています。

トカラ列島の群発地震とは?

トカラ列島(鹿児島県十島村)では、2025年6月21日以降、M3~5クラスの地震が1000回以上発生しています。震源はフィリピン海プレートの北縁、つまりユーラシアプレートとの境界付近で、深さ10〜20kmと比較的浅い地殻内地震が中心です。

この地域は過去にも群発地震が発生しており、短期間に集中して多発する「地震スウォーム」の代表的な例とされています。

たつき諒の予知夢とは?

『私が見た未来 完全版』は、2021年に再刊された漫画作品で、著者・たつき諒氏が"予知夢"として見た出来事を記録しています。中でも注目されているのが、「2025年7月5日 午前4時18分」に巨大地震が起きるという夢の描写です。

この予知夢では、

  • フィリピン海の中央部で海底が“裂ける”
  • 東日本大震災を超える巨大津波
  • 日本列島に壊滅的被害

──といった内容が描かれています。

ただし、著者自身は「夢を見た日時が7月5日であり、災害発生日とは限らない」と釈明しており、科学的根拠もありません。

フィリピン海プレートの位置関係

トカラ列島の震源は、フィリピン海プレートの北西端にあたります。一方、たつき諒氏の夢で語られた「フィリピン海中央部」とは、おそらくマリアナ海溝や伊豆・小笠原海溝付近──つまりはるか南東の深海域を指していると考えられます。

項目トカラ列島地震たつき諒の夢
地理的位置鹿児島県南部、トカラ列島フィリピン海中央〜南東域?
プレートフィリピン海プレート北縁プレート中央部の想像上の破裂
地震タイプ群発地震(地殻内)プレート破壊またはメガスラスト?

つまり、両者はプレート上では関係し得るものの、地理的にも地質学的にも直接の関係性はないと考えるのが自然です。

結論:噂や予言に惑わされず、冷静な防災意識を

2025年7月現在、トカラ列島では依然として地震が継続しており、今後も余震が懸念されます。ただし、たつき諒氏の予知夢との関係性を断定する証拠はなく、気象庁を含む専門機関も一貫して「科学的根拠はない」としています。

 

重要なのは、日々の防災意識と情報リテラシーです。地震予知に関しては正確な情報を元に冷静に判断し、非常用品の備蓄や避難経路の確認など、現実的な対策を優先しましょう。

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