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参院選中に政府がSNS広告を出稿──公平性と税金の使い道に懸念の声

概要

2025年7月の参議院選挙期間中、政府(内閣府政府広報室)がX(旧Twitter)やFacebookなどに「物価高対策」をPRする有料広告を出稿したことに対し、公平性や税金の使途を巡る批判が相次いでいる。本記事では、その構造と問題点、そして広告媒体としてのSNSプラットフォームの背景について整理する。


問題の発端:政府によるSNS広告出稿

7月7日、内閣府政府広報室が「物価高に対応しあなたの暮らしを支えます」と題した広告をSNS上に出稿。石破茂首相が登場するショート動画へのリンクを含んだこの広告は、選挙期間中にもかかわらず、政策の成果を強調する内容だった。

広告は、X(旧Twitter)やFacebookなどで140万回以上表示され、多数のユーザーにリーチ。広告主をフォローしていないユーザーにも表示される設定で、多くの有権者の目に触れた。


批判の論点1:選挙の公平性

今回の広告は、物価高対策という選挙の争点に関する政策を、政府自らが選挙期間中にアピールした形になる。これは事実上、政権与党に有利な印象を与えると受け取られかねない。

識者からも「政府は中立であるべき立場。明確な法規制がないとはいえ、選挙期間中のこうした広報は自制すべき」という声が上がっている。


批判の論点2:税金の使途と外資への流出

この広報活動の費用は、当然ながら国民の税金で賄われている。しかも、その広告掲載先であるXやFacebookは、いずれもアメリカの外資企業が運営しているプラットフォームだ。

つまり、

  • 政府=税金を使って
  • 外資SNSに広告を出し
  • 結果的に米企業が利益を得る

という構図になっており、「国内経済に還元されない」「外資IT大手を税金で儲けさせている」といった批判の火種にもなっている。


政党の広告は問題視されないのか?

一方で、立憲民主党や日本維新の会などの政党も、YouTubeやSNSで自党の政策をPRする広告を出しているケースがある。これらも政党交付金(税金)を財源とすることがあるが、政党の選挙活動とみなされており、法的にも一般的にも容認されている。

今回のケースとの違いは、出稿主が**「中立であるべき政府」**だったという点にある。


まとめ:三重構造の問題点

今回のSNS広告出稿が問題視された背景には、以下の三重の問題構造がある:

  1. 選挙の公平性を損なう懸念(選挙期間中に政策PR)
  2. 税金による広告出稿(政府が直接支出)
  3. 外資企業への公金流出(X・Metaなどに利益)

これらが重なることで、「公正な選挙」という民主主義の根幹や、「税金の適正な使途」に疑問符がつけられている。

今後も、政府による情報発信の在り方、そしてSNS広告の使い方をめぐる議論は続くだろう。

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