2025年の参院選で話題となった平野雨龍氏に対して、現在ネット上や一部識者から噴出しているのが「背乗り(なりすまし)」「帰化人ではないか」といった疑惑である。これらの疑念は単なる憶測から始まったものではなく、平野氏本人やその陣営の言動・所作が、いわばそれを裏付けるかのように見える状況が続いている。
以下に、その文化的・制度的な乖離の実例を整理する。
◆ 1. 両目を入れた必勝ダルマ
選挙時に掲げる「必勝ダルマ」は、通常は当選祈願として片目を入れ、当選後にもう片方を入れるのが日本の慣例である。にもかかわらず、平野氏の陣営は最初から両目を入れて使用していた。
後に「老舗ダルマ店の指導で、両目を入れる方がパワーが強まる」と説明されたが、こうした形式破りの背景は一般には馴染みが薄く、文化理解の浅さを疑わせる結果となった。
◆ 2. 筆ペン・サインペン問題
このダルマの目入れに使用された筆記具に関して、当初「涙目になるかもしれないので筆ペンは避けた」と説明されたが、実際の画像では明らかに筆ペン(または類似の毛筆型ペン)が使われていた。これは、そもそも「筆」「筆ペン」「サインペン」の区別を正確に理解していないか、あるいは後付けの説明をしている可能性が高く、日本の伝統的な書法・道具に対する理解の乏しさを印象づけた。
◆ 3. 神棚の扉が開けっぱなし
平野氏の選挙関連映像・画像には、背景に神棚が映っているものがあり、その扉が開いたままとなっていた。神棚は神聖な場所であり、通常は普段は扉を閉めておくのが日本文化におけるマナーである。開けっ放しという状況は、神聖性や結界の意識が希薄である証左とも受け取られ、文化的な素養の欠如が疑われた。
◆ 4. 銀行口座の名義が戸籍と異なる
2019年頃、平野氏が活動家として募金を募っていた際に提示された銀行口座の名義が「平野鈴子」名義であったことが判明している。しかし、平野氏の戸籍上の本名は「荻野鈴子」であり、「平野鈴子」は正式な戸籍名ではない。
このため、「通名として使用していたのではないか」という疑惑が浮上した。銀行口座を開設するには基本的に戸籍名での本人確認が必要であり、通名口座を開設するには在日外国人としての登録や正当な通名申請が必要になる。これにより、帰化歴や通名使用歴の存在が取り沙汰されている。
◆ 結語:説明の欠如が疑念を増幅させている
これら一連の文化的・制度的な乖離は、それ自体が法律違反であるとは限らないが、日本文化の文脈に馴染んでいない、あるいは表層的に模倣しているだけではないかという印象を強める結果となっている。
そして最も問題なのは、これらの疑問に対して平野氏自身が明確な説明をしていない点である。戸籍、氏名の変遷、文化的習慣への理解、銀行口座の名義など、根拠のある説明がなされていない限り、疑念は払拭されるどころか、強化され続けるだろう。
あくまで断定は避けるべきであるが、少なくとも現時点では、これらの状況が「背乗り」あるいは「偽装帰化」といった重大な疑惑の背景にあると考えられている。