2025年8月、神奈川県小田原市で発生した 「レンタカー乗り逃げ&勝手に売却事件」。被害にあったレンタカー店やSNSで大きな話題となり、9月5日にようやく車両が無事発見されたことが判明しました。今回の事件では、30代主婦による計画的かつ悪質な手口が明らかになっており、多くの人が怒りと困惑の声を上げています。
■ 事件の概要
- 発生日:2025年8月
- 場所:神奈川県小田原市
- 加害者:30代主婦
- 被害車両:三菱「エクリプスクロス ブラックエディション」
- 被害店舗:有限会社近藤車体 / ニコニコレンタカー小田原扇町店
主婦はレンタカーを借りたまま返却期限を過ぎても返さず、さらには パキスタン人に30万円で勝手に売却。この車は高級グレードのブラックエディションで、2024年10月に新車として貸し出しを開始したばかりの人気車種でした。
■ 経緯の詳細
1. 不自然な延長申請と虚偽説明
- 当初の返却予定は 8月14日
- 返却催促に対し、主婦は「コロナ感染」「体調不良」などを口実に 複数回延長を申請
- 最終的に連絡が途絶えたため、店舗が不審に感じて警察に相談
2. 発覚の決め手は防犯カメラ
- 主婦は家族に「車を盗まれた」と虚偽の説明
- 警察が調べたところ、防犯カメラには パキスタン人に鍵を渡す瞬間がはっきりと映っていた
3. 車両の発見と現在の状況
- 2025年9月5日朝、神奈川県警から「車両発見」の連絡
- 車は 大きな損傷なし、走行距離は約 250km増加
- レンタカーステッカーは剥がされていた
- ガソリンは満タンではなく、延滞料金と合わせて請求へ
被害者であるレンタカー店はSNSで次のように報告しています:
「無事にもどってきました!!傷も特になし!ただレンタカーのステッカーははがされてました。250キロぐらい走られてました。ガソリンも給油されてなかったです。本日までの延滞金とガソリン代はしっかり請求いたします」
■ 犯人主婦への批判と怒り
今回の事件は「悪質すぎる」「被害者を踏みにじっている」という批判が非常に多く寄せられています。
- 一般的な感覚では、借りたものを勝手に売却するなど常識外れの行為
- 家族に嘘をつき、店舗や警察を巻き込み、挙げ句の果てに「盗まれた」と虚偽申告
- さらに複数台のレンタカーを同様に売却していた疑いまで浮上
被害店舗は、もし発見されなければ リース残債340万円を一括返済する必要があったとコメント。今回の発見は本当に不幸中の幸いと言えます。
■ レンタカー業界を脅かす「闇バイト詐欺」
今回の事件では単独犯の可能性が高いですが、近年はレンタカーを利用した闇バイト型詐欺が急増しています。
闇バイトの特徴
- SNSで「高額報酬バイト」として募集
- 指示例:
- 「指定した車種を借りて、指定場所まで届けるだけ」
- 「車種はこちらで指定、人気SUVや高級車が多い」
- 「クレカではなく現金払いを指示」
- 「当初より4〜5日延長させるよう指示」
- 借りた本人が犯罪と知らずに加担してしまうケースも多数
実際に、過去にはAnycaでGT-Rを使った同様の事件も発生しており、警察は注意を呼びかけています。
■ レンタカー店舗が取るべき対策
被害を防ぐため、店舗側には以下の対策が有効です:
- 当日予約での現金払いは要警戒
- 車種指定の不自然なリクエストには注意
- 延長申請が連続する場合は早期介入
- 防犯カメラ・GPS追跡システムの強化
■ まとめ
今回の事件は、借りた車を勝手に売却するという極めて悪質な手口で、多くの人に衝撃を与えました。しかし、神奈川県警の迅速な捜査により、車両は無事に戻ってきました。本当に良かったと言わざるを得ません。
ただ、こうした事例は今後も増える可能性があるため、レンタカー業界・利用者ともに注意が必要です。
「借りたものは必ず返す」——当たり前のモラルを欠いた行為が、どれほど大きな損害を生むかを示す事件でした。